鋼カンパニー

事業概要 鋼材の製造および生産技術開発
鋼事業統括部、鋼生産技術部、知多工場
◆主管子会社:アイチセラテック(株)、近江鉱業(株)、アイチ物流(株)

モビリティ社会の発展に貢献する
特殊鋼トップメーカーへ

自動車の機構変化により、電動化部品や海外市場など新たに鋼カンパニーが挑戦・貢献できる機会が生まれています。培ってきた技術力、鍛鋼一貫の強みを活かし、変化に確実に適応し進化を果たすことで、新しい価値を創出していきます。

プレジデント 経営役員
石神 隆志

profile
スマートカンパニープレジデントを経て、
2019年4月に鋼カンパニープレジデントに就任。

リスク・機会
  • 電動車へのシフト加速
  • グローバルでの自動車生産の拡大
  • 競合の拠点集約、統廃合による競争激化
  • 2050年カーボンニュートラルへの動き
強み
  • 電動化部品に貢献できる鍛鋼一貫での開発力
  • グローバルで選ばれる品質の高さ
  • 鍛鋼一貫を活かした工程省略や排熱回収などの省エネ技術

2020年度の取り組み成果(実績)

コロナの影響により大幅減産となった上期、需要回復で増産に転じた下期と、生産の状況が大きく変化する中、継続して行ってきた「限量経営」をより深化させ、それぞれのフェーズでの成果を出すことができました。

減産期の上期では、必要な量をそれに見合った原価でつくる「量見合い化」を徹底し、損益分岐点を下げることに注力しました。回復期の下期には、上期の活動を後戻りさせず損益分岐点を維持しながら、小刻みな情報収集での先読み操業による増産対応を行うことで、限量経営の果実を収益という形で収穫することができました

また、コロナ禍のため、2019年より資本提携を開始したインドのバルドマンスペシャルスチール社への常駐日本人スタッフによる技術支援活動には制限があったものの、オンラインでの指導などにより品質改善を進め、顧客承認取得に向け、評価用鋼材の製造完了など計画通り進捗させることができました。

コスト指数(素材費を除く)
コスト指数(素材費を除く)

TOPICS

国内初 電気炉排熱の蒸気エネルギーへの変換・活用によるCO2削減で
カーボンニュートラル・持続可能な地球環境へ貢献

排熱回収設備
排熱回収設備

これまで冷却し廃棄していた電気炉の排熱をボイラーに通して蒸気エネルギーとして回収し、他の製鋼設備で有効活用する仕組みを導入しました。
製鋼工程において使用する電気炉では、大量のエネルギー消費が避けられません。しかし、政府が打ち出した2050年カーボンニュートラルに対し、当社もあらゆる手段を使って真剣に取り組んでいく必要があり、その一つの方策として重要な設備です。この仕組みにより年間約4.2千トン相当のCO2削減が可能となります。製鋼工程におけるCO2削減に加え、他設備の動力として活用できるため、工場全体の省エネルギー化にもつながります。
この取り組みは電炉業界では初であり、CO2削減に向けての業界でのリーディングカンパニーとなっていくべく、フル活用していきます。
2030年ビジョンの経営指針の1つ「持続可能な地球環境への貢献」、カーボンニュートラルに向け、果敢にチャレンジを続けていきます。

中期経営計画実現のための戦略

7. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに 8. 働きがいも経済成長も 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう 13. 気候変動に具体的な対策を 17. パートナーシップで目標を達成しよう

重点課題1 製品・販売戦略

国内では、カーボンニュートラル実現に向けて社会の機運が高まり、電動車ニーズの更なる増加が予想されます。鋼カンパニーでは、鍛鋼一貫での部品開発力を活かし、自社での加工までを見据えた鋼材開発を進め、付加価値の高い電動車用部品の製品化を推進していきます。


WEBツールなども活用し、インドのバルドマンスペシャルスチール社への技術支援を継続して行っていきます。

国外では、エンジン車市場の拡大が続くインド・アセアン地域において、引き続き市場獲得に向け活動していきます。まずは、インドのバルドマンスペシャルスチール社への技術指導を継続して行い、自動車部品へ安定して使用いただける品質レベルへ引き上げていきます。2022年度を目途に品質・コスト競争力を十分育て上げ、当社からアセアンの鍛造子会社へ供給している鋼材を、バルドマン社のものに切替えることで、グローバルでの供給体制構築を進めていきます

日本からアセアンに供給していた分を国内に回すことで、上方弾力性の確保にもつながります。この供給体制を足掛かりに、インド国内の日系メーカー需要の獲得のみならず、将来的にはインドの鍛造・加工メーカーと連携しての部品での受注も視野に入れ、能力増強も含め準備を進めていきます。

重点課題2 製造戦略


「1ヒート化」で工程省略を図る鋳造工程

3つのステップから成る「製鋼プロセス改革」のステージⅠに取り掛かります。このステージでは、製鋼工程における上方弾力性の確保およびBCPの構築実現を目指し、以下の項目に取り組みます。

①鋼片圧延を省略する「1ヒート化」など工程省略による効率的な生産を可能とするための要素技術開発を推進していきます。

②安価スクラップの集荷力強化のため、サプライチェーン拡大を図るとともに、様々な品質のスクラップを活用し、鋼を作り込める技術開発も同時に進めていきます。

さらに、品質改善および予防保全の観点から、AI、IoTを活用した良品製造条件の見える化を推進し、DXのベースとなる基盤整備に取り組みます。

重点課題3 子会社戦略

鋼カンパニーの組織に属する子会社3社(アイチセラテック(株)、近江鉱業(株)、アイチ物流(株))は、それぞれ特色ある独自ビジネスという強みを持っています。鋼カンパニーでは、連携を密に取りながら、強みを活かせるよう適切な支援を引き続き行うことで、連結での収益最大化を目指していきます。