Product
知多工場で作られているもの

特殊鋼条鋼とは、鉄に特別な金属(合金鉄)を加えたもので、「鋼(ハガネ)」とも呼ばれます。
加える合金鉄の種類により、一般的な鉄より硬い、粘り強い、熱に強い、削りやすいなどの様々な性質を持たせることができ、
お客様のご要望に応じ最適な鋼種を開発しています。

特殊鋼条鋼は、その強さを生かし、車のエンジンや足回り部品など、過酷な環境下で働く重要保安部品の材料として使用されています。

特殊鋼条鋼特殊鋼条鋼

特殊鋼条鋼で何がつくられる?

  • 自動車自動車
  • 工作機械・建設機械工作機械・建設機械

鋼事業のポイント

鉄スクラップを原料とする
資源循環型事業
当社のモノづくりは自動車ボディの加工工程や廃車から発生する鉄スクラップが原料です。
事業を通して鉄資源のリサイクルを行う資源循環型の企業として、
地球環境の保全に貢献しています。
  • スクラップヤードスクラップヤード
  • 電気炉電気炉
国内初、
電気炉排熱を
蒸気エネルギーへ
電気炉の排熱をボイラーに通して蒸気エネルギーとして回収し、
真空脱ガス装置などの他の製鋼設備で有効活用する仕組みを導入しました。
これは国内電気炉業界として初めての事例であり、
年間約4.2千トン相当のCO₂削減が可能となります。
カーボンニュートラルに貢献する革新的な取組みです。
Carbon
neutral
カーボンニュートラルへの
取り組み
  • 排熱回収排熱回収
  • 真空脱ガス装置真空脱ガス装置
複合製鋼プロセスによる
単一棒鋼圧延ライン・
国内生産量1位、
熱間圧延棒鋼(構造用合金鋼)・
国内シェア1位
当社は複数の製鋼設備を連続的に組み合わせた
「複合製鋼プロセス」を1982年に世界で初めて稼働させました。
その後も設備を進化させ続け、品質・原価・納期の全ての面で高い競争力を誇ります。
ここで製造された鋳片は圧延工程・検査工程を経て高品質の特殊鋼棒鋼としてお客様へ提供しています。
  • 複合製鋼プロセス図複合製鋼プロセス図
  • 圧延工場冷却床圧延工場冷却床

Flow
生産の流れ

  1. 1. 原料
    当社の鋼づくりの主原料は鉄スクラップです。自動車ボディの加工工程や、廃車から発生するものなど、様々な種類があります。
    当社では鋼種によって複数の種類のスクラップを組み合わせることで、品質とコストの最適化を図っています。
    屋内外のヤードからスクラップを電気炉にタイムリーに供給しています。
    ポイント
    • 屋外のスクラップヤードには常時2万トン(約1週間分)のスクラップが保管されています。

  2. 2. 製鋼
    鉄スクラップを150トン電気炉に装入し、黒鉛でできた3本の電極を差し込み、超高電圧の電気で雷のようなアークを発生させてその熱で溶かします。
    溶けた鋼は「取鍋製錬炉」「真空脱ガス装置」に運ばれ、成分調整を行った後、連続鋳造機で重さ5トン、長さ3.5メートルの大きな鋼の塊(鋳片)を製造します。
    ポイント
    • 溶けた鋼はマグマの温度を超える1,600度にもなりますが、電気炉や取鍋の内側には耐火レンガが貼ってあり、鍋が溶けることはありません。
    • 鉄のリサイクル率は95%に上り、電気炉メーカーが大きく貢献しています。

  3. 3. 圧延
    圧延工程では、製鋼工程でできた鋳片を、圧延機を使ってお客様の仕様に合わせた太さ、長さに延ばしていきます。27台の圧延機に通すことで、お客様が要望される寸法の丸棒に徐々に変わっていきます。
    ポイント
    • 1番小さいサイズで直径17mm、1番大きいサイズで100mmの製品が作られています。
    • 圧延工場建屋の全長は400m以上あります。

  4. 4. 精整・検査
    各種探傷機などを用いた厳しい検査を施し、お客様に安全・安心に使っていただける特殊鋼の鋼材となります。
    3/4はこのまま出荷され、1/4は社内の鍛造工程に運ばれて鍛造の母材となります。
    ポイント
    • 検査は超音波探傷機、磁気探傷機などを用い、お客様ご要望の精度で検査しています。

Movie
映像で見る