マネジメント

2030年ビジョン実現に向けた3つの経営指針

2020年に「愛知製鋼グループ2030年ビジョン」を策定しました。
「事業とモノづくり力の変革で収益力を向上させESG経営を実践」を基本方針に掲げ、大きな3つの経営指針を定めました。
事業ポートフォリオ変革と、成長投資による地球環境・社会への貢献、従業員が やりがいと誇りを持ってイキイキと働ける会社づくりなど、サステナビリティ経営の実践に向けて、積極的な活動を展開していきます。
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)で会社の基盤を強化し、取り組みを加速させていきます。

2030年度ビジョン・新中期経営計画の位置付け

2024-26年度中期経営計画は、2030年ビジョンの実現に向けて、取り組む重点課題、道筋を具体論に落とした実行計画の第二ステップです。
急激かつ時々刻々と変化していく経営環境に常にアンテナを高く持ち、変化に機敏にかつ柔軟に対応し、ビジョン達成に向けたマイルストーンを着実に刻んでいきます。

中期経営計画

重要課題(マテリアリティ)

基本的な考え方

当社は「国際的視野に立ち、活力に溢れ、信頼される企業体質をもとに、魅力ある商品を提供することによって社会に貢献する」を経営理念とし、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することが、中長期的な企業価値の向上につながると考えています。その実現に向け2030年ビジョンでは「事業とモノづくりの変革で収益力を向上させESG経営を実践」を基本方針に定め、取り組むべき重要課題を特定し、具体的な目標としてKPIを設定ました。これらに取り組むことで、2030年ビジョンの実現と社会課題の解決を目指します。

推進体制

当社のサステナビリティ活動は、経営陣によるリーダーシップ、コーポレート部門による横串機能、カンパニーによる事業軸が一体となって取り組みを推進しています。各種業務推進会議ではKPIの目標達成に向けた実行計画や進捗を管理しており、定期的に経営トップミーティング・取締役会に報告しています。経営トップミーティングでは取り組みの進捗および、社会動向や環境変化を踏まえて、定期的にレビューを行い、マテリアリティやKPIの見直しと経営方針/計画/戦略への反映を議論・審議し、重要な事項は取締役会に付議のうえ、決定しています。

特定プロセス

重要課題の特定プロセス

推進体制

推進体制

重要課題と主要KPIの達成年度・目標

重要課題 主要KPI 達成年度 目標
気候変動 CO2排出量削減率(2013年度比) 2030 ▲50%
資源循環 副産物埋立量 2030 2,000t
調達 グリーン調達ガイドライン周知率 毎年 100%
技術革新 特許出願件数 毎年 50件以上
サイバーセキュリティ サイバー攻撃による重大インシデント件数 毎年 ゼロ件
品質・生産 品質ロス削減率(2018年度比) 2030 ▲80%
安全・健康 全災害度数率 2030 0.0
働き方・人材育成 社員エンゲージメント 2030 4.0点
多様性 女性管理職数 2030 10人以上
地域共生 中新田緑地の生物指標種 2030 35種
人権 階層別研修での人権教育実施率 毎年 100%
法令遵守 重大な法令違反 毎年 ゼロ件

マテリアリティの主な取り組み、KPI

マテリアリティ 関連するSDGs 主な取り組み KPI 2022年度目標
(気候変動は除く)
実績
気候変動
  • 製造工程の効率化などによる徹底した省エネ活動の推進
  • 自社発電含めた太陽光発電などのクリーンエネルギー活用の推進
  • 高効率な電気炉や水素、アンモニアの活用など革新技術の開発
CO₂排出量削減率 2030年:50%削減(2013年度比)
2050年:カーボンニュートラル達成
22%
再生可能エネルギー導入 2030年:再エネ100%導入1工場 再生エネ100%導入5工場
資源循環
  • 副産物(スラグ、ダスト、スケールなど)のリサイクル推進
  • SOx、NOx排出の低水準維持の取り組み推進
副産物埋立量 2,500t/年 2,507t/年
(副産物リサイクル率99.0%)
大気汚染物質排出量
(NOx、SOx)
規制値の8割以上排出
0件
0件
(総排出量NOx118t/年 SOx1.85t/年)
工場排水汚濁負荷量
(COD、窒素、リン)
規制値の8割以上排出
0件
0件
(COD9.80t/年 窒素4.98t/年 リン0.54t/年)
調達
  • 「グリーン調達ガイドライン」に基づく取引先と連携した環境保全活動の推進(環境配慮製品の優先購入など)
グリーン調達ガイドライン周知率 100 % 100 %
下請法違反件数 0 件 0 件
技術革新
  • 経営指針の1つである「事業の変革で豊かな社会を創造」の実現に向けた事業戦略と一体化した研究開発の推進
  • AIなど高度情報化・解析技術と戦略的特許出願による開発基盤強化
研究開発費 44 億円
(前年度実績43.4億円)
特許出願件数 50 件 64 件
サイバーセキュリティ
  • トヨタグループ 共 通のオールトヨタセキュリティガイドライン(ATSG)などに基づいた、社内体制の整備・ルールの周知・教育・点検によるセキュリティ強化
サイバー攻撃による
重大インシデント
0 件 0 件
ATSG(Ver8)遵守率
(愛知製鋼単体)
90 % 90 %
ATSG(Ver2)遵守率
(愛知製鋼単体)
79 % 79 %
品質・生産
  • IATF16949認証取得を通じた品質マネジメントシステムのさらなる強化
  • クレームの真因追求強化による再発防止策の徹底
  • TPSをベースとした製品をタイムリーに安定供給できる生産基盤の構築
品質
総クレーム件数
(客先流出不具合)
8 件/年 19 件/年
クレーム再発件数
(客先流出不具合)
3 件/年 0 件/年
品質ロス削減率
(2018年度比)
▲35 % ▲38 %
生産
粗鋼生産量 891 千t
(前年度実績884千t)
鍛造品生産量 225 千t
(前年度実績261千t)
電子部品生産量 39.8 百万セット
(前年度実績36.9百万セット)
安全・健康
  • 安全性リスク評価に基づく災害を発生させない「場づくり」
  • 類似災害の撲滅に向けた再発防止の推進
  • 心と体の健康維持・増進にむけた健康経営の推進
安全
重大災害件数 0 件/年 0 件/年
全災害度数率 0.60 % 0.93 %
火災・爆発件数 0 件/年 1 件/年
健康
傷病休業日数率 0.50 % 1.44 %
メンタル起因による傷病休業日数 0.17 % 0.38 %
適正体重超過者率
(BMI25以上)
27 % 32 %
働き方・人材育成
  • 仕事とライフイベントを両立できる柔軟な勤務制度の整備
  • 多様な社員がモチベーション高く、活躍できる職場環境、人事制度の整備・導入
  • 職種別、階層別教育体系に基づくOff-JT教育の充実、経営戦略と連動したスキルアップ・能力開発への投資促進
働き方
年次有給休暇取得日数 20.0 日/年 17.4 日/年
1人あたりの残業時間
(スタッフ系)
11.4 時間/年 13.4 時間/年
社員満足度
(5点満点)
※1
職場マネジメント調査
(肯定回答率)
79.0 % 80.7 %
現場力アンケート
(肯定回答率)
71.0 % 71.0 %
人材育成
社員1人あたりの教育訓練投資額 24 千円/年
(前年度実績21千円)
社員1人あたりの教育訓練時間 10.9 時間/年
(前年度実績14.9時間)
  • 隔年調査のため22年度は目標・実績ともに無し
多様性
  • 仕事とライフイベントを両立できる柔軟な勤務制度の整備
  • 多様な社員がモチベーション高く、活躍できる職場環境、人事制度の整備・導入
  • 職種別、階層別教育体系に基づくOff-JT教育の充実、経営戦略と連動したスキルアップ・能力開発への投資促進
女性管理職数 4 名 4 名
60歳以上の社員満足度
(5点満点)
※2
障がい者雇用率 2.3 % 3.0 %
  • 隔年調査のため22年度は目標・実績ともに無し
地域共生
  • 工場緑地の一部である「中新田緑地(約2万㎡)」における自然生態系の構築など生物多様性保全・自然共生活動の推進
  • 社会貢献活動を通じた地域社会とのコミュニケーション活動
中新田指標種 23 種 19種 
ボランティア参加人数(延べ) 10,000 名/年 6,581 名/年
人権
  • 「愛知製鋼グループ企業行動指針」に則った人権を尊重した事業活動
  • 社員教育を通じた高い倫理観と人権意識の醸成
  • 内部通報制度など人権保護体制の整備・強化
職種別研修での人権教育実施率 100 % 100 %
法令遵守
  • 「愛知製鋼グループ企業行動指針」に基づく高い倫理観の共有、研修・講演会などによる意識・知識の向上、違反を発生させない社内体制の継続的な強化
重大な法令違反 0 件/年 0 件/年
内部統制システムの重要な不備 0 件/年 0 件/年